肥満外来での栄養相談
近年、ダイエット自体が商品化されるようになり、「〇〇で痩せる」といった、簡単に痩せられることを謳った広告が見られます。しかし、中には効果・成分が確かでないもの、海外から輸入され出どころが確かでないものも混じっているようです。
肥満と指摘された方の中には、無理なダイエットによって体調を崩したり、何度もリバウンドを繰り返している方も少なくありません。
岩崎内科クリニックの肥満外来では、医師と2名の管理栄養士が栄養相談を承っております。
医学・管理栄養学に基づいた具体的な、無理のない指導を行って参ります。
ダイエットのみの目的で受診された方に処方することはいたしません。また、基本的に糖尿病や脂質異常等の疾患がある方しか健康保険は適用されませんので、予めご了承ください。
このようなお悩みございませんか?
- バランスのよい食事が摂れているか不安
- 肥満体型なので糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病が心配
- メニューや食べ方などの具体的なアドバイスがほしい
食事・栄養について不安・疑問がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。
バランスの良い食事を心がける
ダイエットをしようと思ったとき、多くの人がまず気をつけるのが「食事量」です。
しかし、健康のためには、三大栄養素であるタンパク質、炭水化物、脂質に加え、ビタミンやミネラルなどのバランスのよい摂取は維持しなければなりません。
食事量を減らして特定の栄養素が一定以下になってしまうと、栄養不足に陥り、免疫力の低下や体調不良、骨粗しょう症、ホルモンバランスの乱れ、肌トラブルなどを招くことになります。
当院の栄養相談では、患者様の現在のお食事の内容をお伺いし、お身体に合ったメニュー・食べ方を提案します。
食生活で気を付けること
健康的に肥満を改善するためには、食べ方も重要です。
主に、以下の点に気をつけてください。
1日3食を規則正しく
「無理なダイエット」の代表例が、食事を抜くケースです。
短期間であれば続けられるかもしれませんが、次第に辛くなり、また次の食事の過食の原因にもなります。
毎日の朝食、昼食、夕食の時間を一定に保つことも大切です。
よく噛んでゆっくり食べる
噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを予防できます。
また、早食いをすると満腹感を感じるまで食べ続けてしまうため、ゆっくり食べることも大切です。インスリンも作用しやすくなります。
間食は多くて1日1回
間食は、多くて1日1回までとしましょう。間食をしないのが理想です。
10時や15時といった空腹時の間食よりも、食後すぐデザートとして食べる方が太りにくくなります。
だらだら食べないようにしましょう
テレビを観ながら、デスクワークをしながら食べると、食べ過ぎてしまうことがあります。
食事、間食はテーブルについて、時間を決めて食べるようにしましょう。
過度な食事制限はさらに肥満を加速させる原因に…
「食べ過ぎ」の状態から急に適正な食事量以下に制限してしまうと、私たちの身体は“飢餓状態に陥っている”と認識し、脂肪を蓄積しようとします。「食べる量を減らしたのに痩せない」という場合には、この身体の働きが原因になっていることがあります。
特に1日三食から二食や一食に減らした場合、「一食抜いたから」という意識が働き、結局食べ過ぎてしまうということも懸念されます。
1日三食を維持しながら、身体が飢餓状態に陥らない程度の食事制限に留めることが大切です。もちろん、それらは栄養バランスのとれた食事でなくてはなりません。
当院の栄養相談では、栄養バランスに配慮し、お一人おひとりに合わせた栄養・食事指導を行います。
栄養指導Q&A
栄養相談では、どのような指導・アドバイスがされますか?
「間食しないでください」「〇〇カロリー以内に抑えてください」といったことをいきなり伝えても、実現は困難です。またそれでは、書籍やインターネットで得られる情報と変わりません。
患者様の現在の食事についてどのような問題があり、その原因は何であるかを探り、共有し、十分にご理解・ご納得いただいた上での指導・アドバイスを行います。
好物を食べられなくなるということはありますか?
高血圧の方が塩分摂取量に注意しなくてはならないように、ある食品の量を減らすようにお伝えすることはありますが、基本的に「食べてはいけないもの」を指定することはありません。
好きなものを適量食べる・飲むことは、食習慣の改善、肥満治療のモチベーションにもなります。
メタボ、肥満の基準を上回っていなければ、とりあえず安心できますか?
メタボリックシンドロームはウエストや血液検査の結果、肥満はBMIの値で診断されますが、あくまで健康の指標の一つです。バランスの良い栄養が摂れているかどうかとは、また別の問題ですので、メタボ・肥満の診断基準を上回っていないから健康、とは言えません。