首に圧迫感や締め付け感がある
首は鏡を見た時に目につきやすいため、腫れている場合には多くの方が自分で気づくのではないでしょうか。
甲状腺疾患などの症状の1つとしてよく知られるようになったこともあり、すぐに受診してくださる方が増えました。しかし、首の圧迫感や締め付け感があるというケースでは、受診につながらないということが少なくありません。そしてこのような首の圧迫感や締め付けられるような症状がある場合、背景に隠れていることが多い病気が橋本病です。
他にも下記のような症状がある方はご相談ください
- 首の腫れ
- のどの違和感
- 疲労感、倦怠感
- 冷え
- 身体のむくみ
- 息切れ
- 食欲不振
- 月経不順
首に圧迫感がある原因は橋本病?
橋本病は、甲状腺機能低下症の代表的な疾患です。
甲状腺の炎症などにより甲状腺ホルモンの分泌が悪くなることで、全身の代謝が低下します。首の腫れ、圧迫感・締め付け感、疲労感、倦怠感、むくみ、月経不順など、実に多様な症状が見られます。放置していると、狭心症や心筋梗塞、心不全、流産・早産、妊娠高血圧症候群のリスクが高くなると言われています。
必ずすべての症状が現れるというわけではありませんので、気になる症状がある場合にはお早めにご相談ください。無症状の方でも偶然受けた血液検査によって橋本病を発見するきっかけになったということもあります。
橋本病の原因は?
本来であれば身体を守ってくれるはずの免疫が異常を起こし、誤って甲状腺を攻撃することで慢性的な炎症が生じ、橋本病になると考えられています。
橋本病の検査
甲状腺ホルモンのバランスを調べる血液検査、甲状腺の内部の状態を観察する超音波検査を行い、診断します。
血液検査では、FT3、FT4といった甲状腺ホルモンに加え、TSHという甲状腺刺激ホルモンについても、その値を調べます。
橋本病の治療
甲状腺ホルモンの値、バランスが正常である場合には、経過観察を行います。
甲状腺の機能が低下している場合には、合成T4製剤を用いた薬物療法が中心となります。昆布などに含まれるヨードの過剰摂取が見られる場合には、その制限も必要です。
狭心症・心筋梗塞、心不全、流産・早産、妊娠高血圧症候群などを防ぐためにも、早期に、適切な治療を受けることが大切です。